Swift 5.9からの `swift package init` の変更点

先日、 swift package init コマンドを使った際にswift 5.9に合わせた変更点に気づきました。

情報があまりなく、私自身が戸惑ったこともあり、コマンドを実行する時の--typeを基準にどういった変更があったのか概要をまとめたいと思います。

Init template cleanup #6144

Swift Fromsでの議論によると、狙いとしてはシンプルなユースケースへの最適化にあるようです。

system-modulemanifestと、empty

これまであった、 system-modulemanifestがなくなりました。

ただ、これまでmanifestが担っていた役割をemptyが担うようになったので、 これまでのemptyがなくなり、manifestの名称がemptyに変更されたとも言えます。

executable でテストが生成されなくなった

これまで、executableを指定していた際にテスト周りのファイルが生成されていたのが、生成されなくなりました。

既存の swift package initの使い方の説明に反して、手元で実行してもテストファイルが生成されなかったのが、私が変更に気づいたきっかけでした。

これまであったlibraryと後述する追加されたmacroを利用する際には、テストファイルも生成されます。

toolが追加

基本的にはexecutableに近いのですが、Swift Argument Parserも同時に用意されるようになりました。CLIツール向けですね。

Add support for creating a macro package #6250

Swift 5.9で追加されたmacroも作成できるようになりました。

Add templates for build tool plugins and command plugins #6111

Swift 5.6から使えるSwift Package Manager自身のプラグイン、build tool pluginとcommand pluginも作成できるようになりました。